レモングラス精油

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インドや東南アジアが原産とされるレモングラスはイネ科の多年草植物。現在はアフリカや南アメリカなどにも広がり世界中で栽培されています。
レモングラスは古代から現代まで多くの文化で使用されてきた植物で、古くはインドの伝統医学であるアーユルヴェーダで「フェバリトラ」と呼び、解毒作用や熱病の治療、消化促進、風邪や咳の緩和などに役立つ薬草として使用されてきました。

古代エジプトでは、レモングラスは薬草として使用され、炎症や痛みを和らげる効果があるとされていました。
そして古代ローマでは、レモングラスが香料として使用され、料理にフレッシュな香りを与えたと言われています。

アジアでもインドやタイの料理に使用され、爽やかでスパイシーな香りを与える役割を果たしています。
またタイの伝統医学であるタイ古式マッサージでは、筋肉の疲れを和らげる効果があるためレモングラスの香りのあるオイルを使用しています。

レモングラスが、アロマとして使われるようになったのは比較的新しく、1970年代にフランスでアロマセラピーが盛んになったころからです。
レモングラスはレモンとは全く異なる植物ですが、そのレモンに似た爽やかな香りから名づけられたと言われています。
その種類にはいくつかありますが、アロマで一般的に使用されるのはシトロネラ種(Cymbopogon citratus)で、主に葉の部分が使用されます。

特徴のまとめ
名前レモングラス
(Lemongrass)
学名Cymbopogon citrarus
科名イネ科
抽出部位・方法葉、茎・水蒸気蒸留法
ノートトップノート
香りシトラスにグリーン調の爽やかな香り
利用法アロマテラピーとヨガを賢く使う
禁忌通常の使用の範囲では安心して使えるハーブだが、敏感肌の方や妊娠初期の方は多量の使用を避けた方が良い精油です

 

 エッセンシャルオイルの効果・効能

効果・効能
どこか甘さのある、さわやかでさっぱりとしたレモンに似た香りは、リフレッシュ効果が高く、感情の流れをスムーズに、気持ちをポジティブにさせてくれます。
また消化器系への働きかけから消化不良や食欲の不振の改善だけでなく、呼吸器系の炎症にも良いとされています。
その他にも筋肉痛を和らげる効果も知られており、精油を使用したマッサージなどにも利用される精油です。

KOKORO(こころ)

レモングラスアロマ精油に含まれる主要成分のうち、シトラルという成分が、セロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質の放出を促進することが示されており、ストレスや不安、抑うつなどの心の症状を緩和する効果があります。
また、リモネンやゲラニオールなどの成分も、気分をリフレッシュさせ、活力を取り戻すことができるとされています。

KARADA(からだ)

身体に与える作用については、鎮痛作用、抗炎症作用、消化促進作用、抗菌作用などがあります。レモングラスのアロマに含まれるシトラルやネラルなどの成分は、痛みや炎症を和らげる効果があり、筋肉痛や関節痛、頭痛などの痛みに対して効果的です。また、レモングラスのアロマは、消化器系のトラブルを緩和する効果があります。消化不良、腸の不快感、吐き気、下痢などに対して、消化促進効果が期待できます。さらに、レモングラスのアロマには、強い抗菌作用があり、感染症の予防や治療に効果的とされています。

OHADA(肌)

レモングラスアロマ精油に含まれる主要成分のうち、シトラルやゲラニオール、リモネンなどの成分により、皮膚の代謝を促進する作用や、ニキビや吹き出物の予防効果が期待できます。また、アルデヒドやカルボン酸などの成分により、清潔を保つ効果や、皮膚の柔軟性を高める効果があります。
ただし、レモングラスアロマ精油には、肌刺激作用を持つリナロールなどの成分が含まれているため、適切な濃度や使用量を守る必要があります。

禁忌

精油に含まれるシトラルは、一定の濃度以上で皮膚刺激性を持つため、肌の弱い人や敏感肌の人には使用を控えた方が良いとされています。さらにシトラルには血管を収縮させ、血圧を上昇させる作用があることが研究で示されているため、高血圧の方の使用は避けてください。
また成分のリナロールは刺激性は低いものの、光毒性があるため使用後に肌が光に当たると炎症や腫れなどの反応が起こることがあります。なお、リナロールには、妊娠中の女性のホルモンバランスを崩し、子宮収縮を促進する可能性があります。そのため流産や早産を引き起こす可能性があります。また、リナロールは授乳中の女性にも、母乳の分泌を抑制する作用があるとされていますので、妊娠中や授乳中の方は使用しないようにしてください。

※アロマテラピーは医療ではありません。天然の香りは心身の健康に良い作用をもたらすと認められていますが、不調改善を保証するものではありません。
事故やトラブルに関して責任を負いかねますので、あくまでも自己責任にてご使用をお願いいたします。持病をお持ちの方、妊娠中の方、お子様に使用する場合や、その他使用に不安のある方は、専門家や専門医に相談することをお勧めいたします。

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